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記念すべき日【1年1番♂】

今日は、僕の脳の細胞が少し変化した、らしい日でした……良い意味で、です。

午前中『ハムレット』の3幕1場のハムレットとオフィーリアの会話のシーンを課題に、男女ペアになって稽古をする授業の時のこと…


はじめにシーンを通し、「さぁ、ダメ出しだ!…ちくしょう!!」と思っていると、先ず始めに、舞台上のセットに関することを質問された。
『ハムレット』の3幕1場は、シェイクスピアの台詞の中でも、一番有名なのではないか?と思われる「生か、死か、それが疑問だ……」というハムレットの煩悶の長台詞が出てくるシーンですが、実は、ハムレットが長々と1人でぶつくさ言ってる間、オフィーリアさんはずっと舞台上に居るわけです、なので、長台詞中はハムレットから、オフィーリアさんが見えないほうがいい!と思い、舞台中央に仕切りのように壁を作ったのですが、見事破綻!(笑)
何故かというと、今回シーンとして使っている場所が、ハムレットの長台詞の終わりの部分、オフィーリアさんを見つけ、話し掛ける台詞から始めるため、「生か死か………」云々、という独り言をずっと言っていた、という前提がしっかり身体に落ちていないと、壁があって、その後ろにオフィーリアがいた!?ウェ!!??という素直なリアクションがでないので、壁があることが『嘘』になってしまうためです。
結果、頭で考えた、事前に用意した『段取り』を『見せている』だけになってしまっていた……
「あなたは、いい芝居がしたい、いい役者になりたいという思いが、見えすぎるんです、うるさいです、邪魔です、捨ててください、アピールしないでください」と散々に言われ、一瞬、自分と向き合った…

実は僕、幼い頃、両親の仲が悪く、家庭の雰囲気がかなりギスギスしていて、両親のご機嫌取りが自分のアイデンティティーのような感じになっていて、中学卒業するまで、かなりがんじがらめだったんです。そのことをふと思い出したわけです。

そしたら、自分の存在意義そのものを否定されたような気分になりました…

「自分を信じてください、感じたままをだせばいいんです、それ以上のことはしないでください」と言われ、恥ずかしながら半泣き状態です……
自分のアイデンティティーの崩壊を尻目に、もうどうにでもなれぇ!!!!と、用意したセットを外し、シーンを始めた。

舞台に背をむけ目を瞑り、振り向くと…そこにはオフィーリアがいた……


…………終わった………

「一皮剥けたわね、それが演技よ」と言われた


「どんな感じ?」と聞かれ「また前みたいに戻ってしまいそうで恐いです」と答えると「それでいいんです、3歩進んで2歩下がるんです」と言われ、それでいいんだ………と思えた。

客席側に戻り、坐って、メモを取っていたら、目から一粒、不思議な涙がこぼれ落ちた。





11/26【1年1番♂】
by joko_acting | 2009-11-26 22:48 | 一年生
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